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債務整理はどうなったら和解?和解成立後はどうする?

キャッシングなどのサービスが一般化したこともあって、借金に対するネガティブなイメージもどんどん少なくなりつつあります。もちろん、借金は上手に利用することができれば、生活を豊かにする上で役立つもの。社会に必要なものであるといってもいいでしょう。
とはいえ、借金をするということには、常に返済することができなくなってしまうというリスクが伴います。
借金が返済できなくなってしまった時の解決手段となるのが、債務整理です。特に多重債務を抱えることになると、毎月の返済額はかなり大きなものとなってしまいますので、支払いが困難になってしまうケースが少なくありません。

そんな債務整理の具体的な流れがわからないことから、行うことができないという方もいらっしゃるでしょう。
今回は、そんな債務整理における決着の形のひとつとなるの和解について解説しましょう。

和解交渉が発生するのは任意整理と過払い金請求

債務整理には全部で4つの種類があります。それが任意整理、特定調停、個人再生、自己破産です。
この中で和解交渉が発生するのは任意整理です。

任意整理は裁判所を通すのではなく、債務者と債権者が直接交渉することによって借金問題の解決を目指すものです。
とはいっても、この交渉は基本的に司法書士や弁護士などの代理人を立てて行うことになりますので、自ら債権者と向き合う必要があるわけではありません。

複数の債権者がいる多重債務の場合、その交渉にかなりの時間がかかってしまうケースもあります。そのため、最低でも手続きの開始から3~6ヶ月以上はかかることを頭に入れておきましょう。

また、かならず和解交渉が成功するとは限りません。あくまで当事者同士の交渉ですので、こちらの思い通りの結果になるとは限りません。最終的に和解することができずに終わってしまう可能性もゼロではありません。

とはいっても、司法書士や弁護士に依頼すれば、自分でしなければならないことはほとんどありませんし、交渉の成功率はかなり高いと考えていいでしょう。

厳密には債務整理とは違いますが、グレーゾーン金利による取引を行っていた場合の過払い金請求においても和解交渉は行われます。
この場合も基本的には司法書士や弁護士などの代理人に依頼して手続きをすることになりますので、自分で複雑な手続きや交渉を行う必要はありません。
また、任意整理の中で動じに過払い金請求をすることも可能です。

和解するまでの流れ

では、具体的に和解交渉とはどういったものなのでしょうか?

そこで、任意整理の具体的な流れと共に、和解交渉の具体的内容についてご紹介します。

まず、任意整理は債務者本人が司法書士や弁護士などに相談し、正式に依頼することからスタートします。一般的な法律事務所や司法書士事務所、弁護士事務所などで債務整理に関する相談や依頼は可能です。
もちろん、相談したからといって絶対に任意整理をしなければならないわけではありませんので、借金に悩みを抱えている方は気軽に相談してみましょう。

正式に依頼をすると、受任通知と、取引状況の開示依頼が各債権者に発送されます。この受任通知が届いた時点で、返済義務は一時的に停止され、取り立てもストップします。

そして、債権者から代理人に取引状況の通知が届き、それをもとに引き直し計算が行われます。ここで過払い金なども含めて整理される借金の額が決定することになります。

ここから、本格的な和解交渉がスタートすることになります。和解交渉の目的は、先ほども触れた通り、毎月の返済額を減らすための返済計画の立て直しと、利息や遅延損害金の支払い免除による総返済額の減額です。
この交渉がうまくいけば、毎月の返済額を減らすことができるばかりでなく、返済総額を大幅に減額することが可能です。

和解するまでの流れ

和解交渉がはじまって、成立するまでの流れについて、もう少し詳しくお話しましょう。

まずは、引き直し計算して確定した債務の額を元にして返済計画を作成することになります。この計画については、司法書士や弁護士などと話し合いをしながら作成することができますので、特別に難しいことではありません。
収入の状況などから、毎月無理のない額で返済できるように計画を立てましょう。

こうして返済計画ができると、これを元に代理人が直接債権者と交渉することになります。

近年では任意整理や過払い金請求が一般的になったこともあり、金融業者の経営が厳しくなっている影響もあり、なかなか交渉に応じてくれず、長引いてしまうケースもあります。
しかし、債権者としても最終的に自己破産や個人再生といった手段を執られてしまうと元金の回収もできなくなることから、最終的には和解できるケースがほとんどです。

こうして、交渉が終了し、和解すると、「和解合意書」を締結することによって任意整理の手続きはすべて完了です。

和解後の返済方法は?

こうして和解が成立すると、基本的に翌月から再び返済がスタートします。返済はそれぞれの債権者に直接行うことになります。
しかし、毎月の合計返済額はかなり減額されていますので、無理なく支払いをすることができるでしょう。

もし、任意整理によって合意された計画通りの返済ができなくなってしまうと、即座に差し押さえなどの強制執行が待っています。そうならないように、しっかりと返済することのできる計画を立てて、何よりもその後の返済を最優先するようにしましょう。

和解に応じない債権者もいる

任意整理のリスクとして挙げられるのが、先ほどもお話しました通り、和解に応じてもらえないというもの。
基本的に最終的には、お互いに納得することのできる落としどころで和解することになりますが、希に和解に応じてくれない債権者もいます。

任意整理は裁判所を通して行うのではなく、あくまで当事者同士の交渉ですので、必ず成功すると断言することはできないのです。

では、和解することができなかった場合、どんな手段が残っているのでしょうか?
この場合、まだいくつかの解決手段が残っています。

特定調停もそのひとつ。債務整理とは違って、裁判所を通じての手続きとなりますので、任意整理で和解できなかった場合も、解決できる可能性があります。ただし、この場合も業者側には応じる義務がありませんので、残念ながら確実とはいえません。
また、任意整理とは違って、調停が成立すると、確定判決と同じ効果があるため、計画通りの返済ができなかった場合のリスクはさらに高くなるというデメリットがあります。

もちろん、個人再生という選択肢もあります。
こちらは借金の額を最大で5分の1を圧縮することのできる方法で、メリットはかなり大きい債務整理の手段のひとつです。
ただし、保証人を立てた債務の場合、そちらに請求がいくことになりますし、住宅ローン以外の債務を整理の対象から外すことはできません。

特定調停や個人再生もできない場合、自己破産という解決策を選択することになります。持ち家などを含む財産を処分しなければならず、デメリットも少なくありませんが、代わりに基本的に借金の返済は全額免除されます。

まとめ

任意整理は債務整理の中でももっとも一般的な手段であり、自己破産のように持ち家などの財産を処分する必要もなく、メリットはかなり多いといえます。しかし、場合によっては和解することができないケースもありますので、その次の手段についても考えておく必要があります。
いずれにしても、必ず借金問題は解決することができます。なので諦めずに、まずは司法書士や弁護士などの専門家に相談してみましょう。すると、きっとあなたの借金問題解決の方法が見えてくることでしょう。