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裁判が必要な債務整理とそうでない債務整理がある

債務整理というと、とても複雑な手続きを行って裁判をしなければならないもの…そんなイメージを抱いている方も多いかもしれません。確かに、深刻な借金問題を解決するための手段ですので、簡単には思えないのも無理はないでしょう。
しかし、債務整理は司法書士や弁護士に依頼することによって、本人が直接交渉や難しい手続きをする必要がないというケースも少なくありません。

では、具体的にどのように債務整理は進められるのでしょうか?また、必ず裁判はしなければならないのでしょうか?

今回はそれぞれの債務整理の手続きと、それに伴う裁判について解説していきましょう。
特に、債務整理に対してネガティブなイメージを抱いている方は、ここでご紹介することをしっかりとチェックしてください。

任意整理は裁判する必要なし

裁判というと、どうしても身構えてしまうという方もいらっしゃるでしょう。普通の生活を送っている場合、そもそも裁判所に足を運ぶ機会もあまりないかと思います。そもそも、最寄りの裁判所がどこにあるのかさえもしらないという方もいらっしゃるかもしれません。

なので、できれば裁判をするのは避けたい…そう考えてしまうのも無理はありません。

まず、債務整理の中でも任意整理であれば裁判をする必要はありません。この方法は、裁判所を介さずに、司法書士や弁護士などの債務者の代理人と債権者が交渉し、和解することを目的としたものですので、裁判の必要はないのです。

とはいっても、裁判ではありませんので、債権者は必ず交渉に応じてくれるわけではありません。金融業者によっては、一切の交渉に応じないという姿勢を貫いているケースもあるのです。
この場合、残念ながら債務整理による解決は困難です。

しかし、債務整理が必要な状況になっているということは、支払い不能状態にかなり近いことを意味します。
そのため、任意整理によって解決することができなかった場合、個人再生や自己破産の手続きに進む可能性が高く、そうなれば、借金の元本そのものの回収さえも困難になってしまうことが予想されます。
それに対して、任意整理によって解決することができれば、利息の一部を免除することになったとしても、少なくとも元本の回収は可能です。

なので、交渉は少し長くなってしまうかもしれませんが、最終的には和解することができるケースが多いのです。

しかし、裁判所は介さない交渉ですので、代理人の交渉力も問われる方法です。そのため、できるだけ債務整理の実績があって、信頼することのできる司法書士や弁護士に依頼する必要があるといえるでしょう。

個人再生の裁判手続きの流れ

続いては個人再生です。こちらは、任意整理などでは解決することができないくらいに借金の額が多いケースなどで行われることの多い方法です。
こちらの場合、裁判所を介しての手続きになりますので、裁判が必要となります。

では、その具体的な流れについてご紹介しましょう。

まず、個人再生を行うためには裁判所で申し立てを行わなければなりません。この際に、再生計画書や、財産目録など非常に多くの書類を作成したり、用意しなければなりません。
もちろん、自分でこの申し立ての手続きを行うこともできますが、かなり面倒で複雑な手続きですので、司法書士や弁護士などに依頼することをおすすめします。
もし、書類に不備などがらあれば、個人再生は認められませんので、やはり専門家の介入は必須と言えるでしょう。

こうして申し立てを終えると、裁判官によって判断が下されることになります。再生計画などがしっかりとできていて、最低弁済額の3年間での返済が可能なだけの収入などがあれば、基本的に問題なく認められるでしょう。

ただし、最低弁済額については注意が必要です。もし、持ち家などの財産を保有している場合、その清算価値によっては返済しなければならない額が大きくなってしまう可能性があるのです。
たとえば、1000万円の借金がある場合、最低弁済額は200万円です。それに対して、清算価値が300万円の財産を保有している場合、その300万円を返済しなければならないのです。
基本的に個人再生は財産を保有したままでも行うことができます。それなのに財産目録を提出しなければならないのはこのためです。

こうして、返済額が確定し、個人再生が認められたら手続きは完了です。翌月から、返済をスタートすることになります。

個人再生は、債務整理の中でも特に時間や手間のかかってしまうものですので、すべて完了するまでに半年以上がかかるケースもあります。この点も手続きを開始する前に頭に入れておきましょう。
とはいっても、司法書士や弁護士に依頼すれば、申し立ての準備などもスムーズに行うことができますので、特に難しいことはありません。

自己破産の裁判手続きの流れ

続いては自己破産のケースです。
こちらも、裁判所を介した手続きになりますので、裁判所に足を運ぶことになります。

こちらのケースも個人再生と同様に必要な書類を準備することからスタートします。破産手続き開始及び免責申立書や陳述書、債権者一覧表、資産目録といった書類をしっかりと揃えた上で、裁判所で破産申し立てを行うことになります。
この場合も、自分でできないわけではありませんが、やはり信頼することのできる司法書士や弁護士に依頼した方がスムーズですし、確実です。

申し立てを行ってから約1ヶ月ほどに裁判所に呼び出されて破産の審尋が行われることになります。
簡単にいってしまうと、これは裁判官との面接で自己破産の理由などについて聞かれます。
この審尋についても、司法書士や弁護士に依頼すると、債務者に代わって代理人が審尋を受けることが可能ですので、直接裁判所に足を運ぶ必要がないケースもあります。

審尋を終えて、これをクリアすることができれば、やく1週間で破産手続き開始の決定が出ることになります。
財産がまったくない場合は、同時廃止となり、その時点では何もする必要はありません。

一定以上の財産がある場合は管財手続きが行われることになり、予納金を裁判所に納めることになります。

そして、それから2ヶ月ほどで免責手続きが開始され、免責許可が決定されると、正式に借金の返済が免除されることになります。
官報に住所と氏名が掲載されるのもこのタイミングです。

そして、やく1~2ヶ月ほどで免責許可決定が確定されることになります。この時点で手続き中に制限される資格や職業などが解除されることになり、これまで通りの生活を送ることができるでしょう。

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任意整理に応じない債権者がいるなら裁判は免れない

任意整理の場合、基本的には裁判を行う必要はありません。しかし、これに応じない債権者がいる場合は和解することはできません。つまり解決ができないのです。
この場合、他の手段で債務整理をすることになりますので、裁判は免れません。

基本的に、任意整理で和解することのできる可能性は極めて高いですが、希に和解できないケースもあるということを頭に入れておくようにしましょう。

まとめ

このように、債務整理をするからといって、絶対に裁判をしなければならないというわけではありません。
任意整理で和解することができれば、裁判どころか裁判所に足を運ぶ必要さえないのです。
もちろん、それ以外の個人再生や自己破産の場合は裁判所を介したものとなりますが、司法書士や弁護士などに代理人を依頼することによって、簡単に手続きを進めることができます。
つまり、任意整理はそれほど複雑なものでも、難しいものでもないのです。